スクランブル (Scramble, パーセーブ) の成功率を上げるには上手にミスをする


[定義] ゴルフにおけるスクランブルとは

レギュレーション通りにグリーンにのせられなかったときにパーセーブすること。

例: Par-3 なら、① ティーショットでグリーンを外す、② 2打目でグリーンにのせる、③ 1パットでパーを取る。

レギュレーション (既定打数) はホールの ”Parの数" - 2 になる。Par-3 なら 1 打、Par-4 なら 2 打、Par-5 なら 3 打といった具合。したがってパー•オンは、Green In Regulation (グリーン•イン•レギュレーション、GIR) と呼ばれます。


スクランブルをたくさんとれるようになると、スコアがよくなります。グリーンに乗らなくてもパーがとれる(かも)と考えていけるので、プレッシャーも下がります。


77~79 くらいのラウンドでも、GIR (パーオン) の回数は少なくて 5 回、多くて 9 回程度。

そうすると 9 ~ 13 回は、スクランブルの機会がある。

つまり80切るラウンドでも 18 ホールのうち半分はスクランブルに挑戦している。

エリートレベルでは知らんけど。スクラッチ付近になると GIR が 12~14 くらい、最低でも 10 くらいになってくるとしても、それでも 6-8 回は必要になってくる。




じゃ、ウェッジとパットを練習をひたすらすればよいのかというと、それは半分正解だと思っていまして、残り半分の成功の秘訣は、寄せやすい場所にミスすること。








ポイントとしては、(1) 残り距離と(2) アングルです。


(1) 残り距離

得意な距離はいろいろあるとは思うのだけど、個人的には 20 ヤード圏内。SW を 1/4 ストロークでちょんと打つと 6 フィートくらい最低寄ってくれそうな範囲です。6フィート、まっすぐだとなんとなく半分くらいは入りそうな気がする。

30, 40 ヤードになってくると、10フィート圏内 (3.3ヤード) に入れば100点満点なので、その辺からは、とりあえず乗ればよい (GIOTG: Get It On The Green) だけになってくる。そうすると、スクランブル狙いは難しく、ボギーをとって凌ぐことになります。




(2) アングル

20 ヤードでも、バンカー超えの20ヤード、花道からの20ヤード、どちらが打つ前のプレッシャー、要求される技術力という点で成功率が高いかというと、圧倒的に花道からの20ヤードです。

そうすると、グリーンを狙って外したときも、曲がらずにグリーン手前に落ちるのと、曲がってグリーンの右や左に外れるのでは、スクランブルの確率がぐんと変わる。





仮想的な状況として、グリーンまで 150 ヤード。旗はグリーンの奥。



アプローチを打って、
① あまり曲がらずショート or ちょっと左へ外してグリーン左の bailout area (緩衝地帯: 寄せやすい場所として意図的に設計された領域)。
② 右へ曲げてバンカー手前。

あきらかに①の方が、パーセーブの確率は高い。状況によってはパターも使えるし、ショートアイアンで転がせる。②は、ウェッジで高さをコントロールしつつ、スピンもかけて止める必要もあるしで難易度は高い。


上のような状況だと、フェアウェーから狙う地点としては、グリーンの左側一択。


結局は、スクランブル率を上げるには、ロングゲームの上達や戦略も間違いなく重要であります。