結果から言うと、同じ1打を縮めるならロングゲームよりも、ショートゲームの方が3倍効果がありそうです。
分析
まず過去2年くらいの間に行ったラウンドのデータを20ラウンド分くらい集めました。スコアは70台もあれば、100前半もあり、偏りがないように万遍なく集めています。それぞれのラウンドの18ホールのスコアは、
[18ホールのスコア] = [パターも含めた100ヤード圏内の打数] + [100ヤード超の範囲の打数]
= [ショートゲームの打数] + [ロングゲームの打数]
というように2つの成分に分割します。
そして、20ラウンドのショートゲームの打数、ロングゲームの打数の平均値を算出し、各ラウンドの打数から平均値を引きます。その平均値を引いた打数が、下の図の横軸になります。(ショートゲームの平均は50くらい、ロングゲームの平均は35くらいでした。)
18ホールのスコアは、コースの難易度を考慮するために、コースのスロープレートと、コースレートを使って補正し*1、20ラウンドの平均値を差し引いて標準化しています。これはハンディキャップを計算するときに使う式なので、「Handicap Differential」と呼ぶことにします。下の結果では、グラフの縦軸に使用します。
結果
それが下の図です。左は、ショートゲームの打数 (パターも含めたピンから100ヤード圏内で打った打数)と最終スコア (Handicap Differential) の関係を、右はロングゲームの打数と最終スコアの関係を示します。ぱっと見て、ショートゲームと最終スコアの相関関係が、ロングゲームよりも高いです。それぞれのグラフの傾きから比べて、同じ1打を縮めるなら、ショートゲームの方がロングゲームより3倍近く効果があると言えます。(傾きの比は2.75倍)
ショートゲームの方は、直線の周辺にわりとまとまって分布していますが、ロングゲームは縦にばらつきが大きく、いくらまっすぐ遠くに飛ばせても最終スコアをまとめるには至っていなかったラウンドが幾つもあります。
逆に、長い範囲でたくさん叩いても、最終スコアはけっこういいラウンドもあります。ショートゲームについてはあまりそういう例外はなく、ショートゲームの打数が多ければ、最終スコアは悪く、逆に少なければ少ない程スコアがまとまります。
ドライバーやフェアウェーウッドのティーショットがトラブルにならないくらいに20-30ヤード曲がっても飛ぶようであれば、ウェッジ、ショートアイアン、パターの出来不出来だけで18ホールで18打増減するポテンシャルがあるかも。
過去の統計から、18ホールでのショートゲームは45打を切る (1ホールあたり2.5打) が、80を切る目安になります。あと、けっこう面白いことに100ヤード圏内の打数とそのホールのスコアは、
- 1打: バーディ
- 2打: パー
- 3打: ボギー
- 4打: ダブルボギー以上
となる傾向があります。100ヤード圏内を3打でなく、2打にするのがそうとう壁が厚い。。。継続して練習しないと、ロングゲームはまあまあでも100ヤード圏内で途端に3, 4打ばかり打つようになり、スコアがまとまりにくくなります。
*1: [補正値] = ( [スコア] - [コースレート]) x 113/[スロープレート] )
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