練習器具を作ってみました: シャンク矯正に効果覿面?

問題の背景


昨年末からたびたびネタにしている練習を、どこでもできるように練習器具を考案していました。18ヶ月くらいシャンク病を患っていた経験からして、「バックスィング、特にスィングの始動を正しく矯正する」のが最も効果がありました。もちろん、グリップとセットアップが正しくできている前提です。


シャンクの治療の初期は、ダウンスィングが始まった後に体の部分を意図的にコントロールして間違った動作を補償していました(=フィードバックコントロール)。それでは限界があり、アプローチ、特にウェッジでは最後の最後までしつこくシャンクが暴発、結局スコアにムラがですぎて困っておりました。


そこで、某ゴルフ店で練習方法を教わったのですが、これがまた効果覿面。一瞬にしてしつこいアプローチのシャンクは解消 + 完全にシャンクとはおさらば。それにはおまけがついていて、ドライバーなどのスライスの頻度が激減し、ドロー気味の球に変化、ショット全般のインパクトもよくなりました。


加えて、シャンク治療の初期のように「意図的に体の部分を動かす」ことも必要なくなりました。特に、腰と右肘を意図的に動かしていたのですが、それは安定性が下がって再現性が悪くなりますし、その練習のお陰で意図的に動かす必要もなくなりました。


ついでに、バンカーショットも楽に砂から出るようになりました。多分、砂から脱出できなかったり、トップしたり、などなどの問題は普通のショットと同様にスィングパスが「インサイド・アウト」になりすぎているのだと思います。1点変わるのは、スタンスとクラブフェースを開くことです。実はこの練習は、スタンスに平行にバックスィングを開始すると言い換えることができます。バンカーショットでは、SWのバウンスを使って打ち込むのでクラブフェースを開くわけですが、クラブフェースを開いたのと同じ角度だけ、スタンス、つまり体をターゲットに対して開く必要があります。そうしてセットアップができれば、あとはスタンスと平行になるようにバックスィングを開始して打つとバンカーから脱出するのは非常にラクチンになります。


更に言い換えると、スィングの始動さえスロットに入っていれば、後は何も考えないでいい球が打てる、という練習方法です。むしろ変に考えれば考えるほど、ミスショットが出ます。スロットに入っていなかったら、「余計な」コントロールを体に加えないといけなくなります。右肘を右腰に戻す、とか、トップではピザ皿を持つように構える、とか。余計なコントロール (compensation) は、即ミスにつながります(inconsistency)。



その教わった究極の練習方法は、下の写真の用に棒きれやジャンク・シャフトを自分のスィングプレーンと大体平行になるように付き刺してスィングをします。この方法はウェッジからウッドまで共通で(差し込む角度は変化します)、シャフトに当たらないように自然にスィングをします。始めは、「異様なアウトサイドインの軌道になるんではないか?」と違和感がありますが、恐ろしくインパクトが改善され、チップショットやピッチショットでも小さいターフが飛ぶようになるでしょう。

From アメリカ・シリコンバレー的ゴルフ研究所 - シャンク矯正課



また、シャンク病でない場合も、この練習方法は効果があるかもしれません。


まずはグリップとアライメント、ポスチャーを確認してセットアップします。突き刺したシャフトにクラブが当たらないように、「オンプレーン」にバックスィング、「クラブが右サイドに落ちる」ように自然に切り返してスィングします。


もちろん、フルスィングだけでなく、チップショットや、ピッチショットの練習にも使えます。要は、パター以外のショットなら何でも使える練習方法です。最初はフルスィングよりも、チップショットからじょじょにバックスィングを大きくしていって練習するとよいかもしれません。


この練習方法は、スィングの始動のときにクラブをインサイドに過度に引き過ぎている場合にも効果があります。過度に引きすぎたバックスィングは、「ダフり + トップ + プッシュ + フック」とあらゆるミスにつながるからです (下のビデオ参照)。





Jack Nicklausによると、安定したショットをするにはバックスィング、特にスィングの始動が大事なようです (= the start of the swing)。そうしていわゆる正しいバックスィングができたら、その後は自然に何も考えずスィングができるべきだと。
The rest of the golf swing should happen automatically.






問題

この練習には問題があり、シャフトが自由に地面に刺せるように、芝生の上でボールを打たねばなりません。せっかくの練習方法なのですが、芝生から打てる練習場は限られるため、どこでもこのバックスィング(スィングの始動)が練習できる器具が必要でした。




練習器具の試作品


というわけで、即席で試作してみました。

From アメリカ・シリコンバレー的ゴルフ研究所 - シャンク矯正課




外観はかなりしょぼいのですが、鉄製のベースに直径5/8インチ (15.875 mm)の丸棒をとりつけたものです。このベースは電気工作などに使うものらしいですが、2方向に回転ができ、棒の傾き(0~90°)と回転(0~360°)を調整できます。ベースのおかげで、マットの上に設置できますから、芝生から打てる練習場へわざわざ行かなくても、正しいスィングのチェックができそうです。(正しいスィング、というよりも、再現性が高く、スクウェアにクラブヘッドがボールが当たるスィングと言った方が適切かもしれません) 



最後の写真はベース付近を拡大して撮ったものです。棒をベースの穴に差し込んで、角度を決めて、ノブを締めて固定します。棒自体に重量があると、慣性モーメントが増えてベースが不安定になりますので、なるべく軽い材質がよいみたいです。

From アメリカ・シリコンバレー的ゴルフ研究所 - シャンク矯正課



早速、PW, 7, 4, 3番アイアン、3番ウッドで試してみましたが、なかなかいい感じです。木棒に当たらないように正しくスィングを始動できるといいボールが打てます。


もし自分がコースでミスを連発していたら、バックスィングの方向が正しくないか、腹ぺこか、寝不足か、ですね。。。

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