さて、たまたまプレスインタビュー記事を読んでいて、第3ラウンドでTigerが各ホール、各ショットでどんな距離を打ったのかが克明に紹介されていました。ほぼそのまんまの数字ですが、各ホールの (1)第1パットの距離、(2) スコア、(3) 100ヤード圏内の打数、(4) 実際のアプローチの距離 (例えば、Par-4の2打目の距離など)、(5) アプローチの残り距離、(6) ティーショットの飛距離、(7) アマチュアだったらこれくらい打てたらいいかなという希望距離 が次の表です。
ホール | 第1パットの距離(フィート) | スコア | 100ヤード圏内の打数 | 実際のアプローチの距離(ヤード) | アプローチの残り距離(ヤード) | ティショットの距離(ヤード) | アマチュアの希望距離(ヤード) |
1 | 6 | Par | 2 | 155 | 168 | 205 | 165 |
2 | 1 | Birdie | 2 | 242 | 261 | 249 | 209 |
3 | 3 | Par | 2 | 135 | 147 | 239 | 199 |
4 | 6 | Par | 2 | 100 | 118 | 225 | 185 |
5 | 19.6 | Par | 2 | 191 | 198 | - | - |
6 | 18.0 | Par | 3 | 238 | 255 | 272 | 232 |
7 | 33.4 | Par | 2 | 104 | 114 | - | - |
8 | 15.7 | Par | 2 | 218 | 215 | 209 | 169 |
9 | 51.6 | Par | 2 | 160 | 171 | 320 | 280 |
10 | 35 | Par | 2 | 123 | 133 | 313 | 273 |
11 | 24.7 | Par | 2 | 118 | 113 | 256 | 216 |
12 | 10.9 | Boggey | 3 | 160? | 194 | - | - |
13 | 3 | Birdie | 1 | 126 | 127 | 276 | 236 |
14 | 3 | Birdie | 1 | 107 | 108 | 262 | 222 |
15 | 24 | Birdie | 1 | 122 | 130 | 265 | 225 |
16 | 23.3 | Par | 2 | 153 | 157 | 249 | 209 |
17 | 23 | Birdie | 1 | 155 | 161 | - | - |
18 | 5 | Birdie | 1 | 130 | 133 | 232 | 192 |
主な数字をまとめると:
- GIRs: 14 / 18ホール (77%)
- 27パット
- 100ヤード圏内の打数: 33打 (1ホールにつき 1.83打)
- 100ヤード超の打数: 67 - 33 = 34打
- 平均のPar-4のアプローチの残り距離: 152ヤード
この数字から注目したいのは、
- 100ヤード圏内の打数が33打。80を切るレベルの目安が45打で、さらにそれよりも(難しいコースで) 10打以上少ないのがプロのレベル。逆に、100ヤード超の範囲内でうつ打数は、特にペナルティーなどがなければアマチュアでも35~40打くらいに収まる傾向があります。プロとアマチュアを分け隔てるのは、明らかに100ヤード圏内のゲームですね。プロの場合は、アプローチがさらにピンに寄りやすく、尚かつパターが巧みなためさらに1パットのチャンスが多いです。
- Pebble Beachは全体に距離が短めで、ティショットでドライバーを使う機会が少ないので、ティーショットの飛距離が普段のタイガーにしては短いです。これはアイアンを使ったり、フェアウェーウッドを使うせいでしょう。アマチュアがプレーするティーだとだいたい6000ヤードちょっとになるはずなのですが、そうすると1ホールあたり40ヤード短くなります。すると、アマチュアが打つべき各ホールのティーショットは上の表の最も右の数字程度の飛距離でよさそう。
あくまでも数字だけの計算で、風やライは全く考慮していませんが、9番、10番ホール以外だと、なんとかなりそうな数字。というか、毎ホール無理して「飛ばそう」とする必要は全くない。実際、9番と10番ホールを除くと、各ホールのティーショットの平均は204.9ヤードです。スライス気味のドライバーショットでも十分打てそうな距離ですよね。 - タイガーのPar-4ホールでの平均アプローチの距離は152ヤード。平坦なライだとPW, 9番, 8番アイアンを使うと思うのですが、それでも意外と距離にばらつきがあります。思ったよりも、ショートしたりしてミスが多い。例えば、1番ホール、残り168ヤードで、実際に飛んだのは155ヤードでショートしてバンカーに入れてます。が、そこからきっちりサンドセーブ。
4番ホールでは、残り118ヤードが100ヤードしか飛ばずにバンカー。20%近いエラーです。100ヤードちょっとだと、世界のトッププロは5ヤード範囲内に必ず寄せられそうなイメージがなきにしもあらずですが、意外な数字です。それでもきっちりサンドセーブして、パーをとりました。
Back-9ではバーディを量産しましたが、それでもベタピンばかりだったかというとそうでもないようです。けっこうアマチュアがよくやるようなショートとかやらかしていましたし、グリーン上では巧みにラインとスピードを読んでパットを決めています。
アマチュアなら2, 3打を要するような場合でも、彼らはきっちり1, 2打でホールアウトできます。ティーショットの飛距離差は別としても、グリーン周りのスキルレベルの差が70, 80, 90台のスコアの分かれ目と言えそうです。
18ホールのストロークを全て追跡してみましたが、やはりスコアをよくするにはショートゲーム、究極的には1ホール2.0打にするのが近道。90前後のスコアになるボギープレーでは大体1ホール3.0打になる傾向があります。この1打をカットするのが、今後の最大の課題といえそうです。
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