Pebble Beach #8, Par-4 |
昔こんなエントリーを書いたことがありました:
大たたきを回避するコースマネージメント・プラン - 200ヤードの攻め方
https://breaking70.blogspot.com/2008/11/200.html
今回はそれの延長として、最近作ったダッシュボードのデータも利用して数値的な分析も含めます。
↑のエントリーを書いた頃は、ハンディキャップが 15 くらい、ラウンドで 80 後半で回ってくれば御の字というレベルだったので、200 ヤードの残り距離はちょうど難しいラインでした。
データ分析に、「残り OOO ヤードからは、ホールアウトするのに平均 O ストローク要する」というグラフを追加しました。
グラフの説明をすると:
- 横軸は、各ホールでのアプローチの距離 (Par-3 は 1 打目、Par-4 は 2 打目、Par-5 は 3 打目)
- 縦軸は、ホールアウトの結果: パー(またはバーディ)、ボギー、ダボ(またはそれ以上)
- 黄色線は、レギュレーション通りにグリーンに乗った回数。確率ではない。
- ピンク線は、ホールアウトに要した平均ストローク数。これが今回の焦点です。
ティーショットを木に当てて失敗したりなど、Par-4 の 2 打目や、Par-5 の 3 打目に 200 ヤード以上残ることは、やはり何度かあります。特に僕は距離がでにくいので、440 ヤードあるような長い Par-4 だと、残りが 220, 230 ヤード残ってしまうことは珍しくありません。
平均のホールアウトに要する打数
仮にピンまで残り 240 ヤードとします。グリーン手前や、ホールの左右に OB や池などのハザード、打ちにくいバンカーがなければ、3 番ウッドなどでできるだけ、グリーンに近づけられます。
多くの人が、残り 240 ヤードからでも、あわよくば 3 つで上がってパーにしたいと思うはずです。
しかしながら、自分の場合は統計値から考えても、3 つで上がるのは、無謀な非現実的な期待です。
↑のグラフから考えても、平均的に 3 打で上がれる距離は、100 ヤード未満なのです。PW, 9番アイアンの距離である 100 - 120 ヤードですら、4 打を要することがあるわけで、残り 240 ヤード (または 200 ヤード超の距離) から 3 打でホールアウトしようというのは、言語道断といえます。
ちなみにグラフから読み取れる数字は、残り距離別のホールアウトに要する打数は、このようになります:
- 残り 190-200 ヤード: 3.93 打
- 残り 200-225 ヤード: 4.17 打
- 残り 225-250 ヤード: 4.07 打
- 残り 250ヤード以上: 4.58 打
平均 4 打以内で回れるのは、200 ヤード未満の場合です。それ以上残ると、5 打、つまりダブルボギーも覚悟に入れなくてはいけない。
左に OB、グリーン手前 40 ヤードにバンカーがあり、ちょっと曲げたり、あたり損なって 180 ヤード程度しか飛ばなかった場合は、途端にトラブルに見回れます。パーは難しくとも、ボギーで上がる可能性が高かった状況が、6 や 7 になってしまうのです。
そういった状況で、何も考えずに 3 番ウッドや 5 番ウッドでグリーンを狙っていくのは、バカなプレーと言わざるを得ないでしょう。
また、自分がスクランブルできる可能性のある距離は、せいぜいピンから 25 ヤード以内。これは統計値が物語っています。それ以上の距離は、グリーンに載せて、2 パットにするだけで十分。
残り距離 200ヤード超でどのようにレイアップするか
(1) ハザードなどのトラブルが何もない場合
少々ミスっても、特に痛くもなく、ウェッジでちょんと載せられる状況にできるのであれば、フェアウェーウッドや、時にはドライバー(直ドラ) で最大飛距離を狙って打ちます。やはりあわよくば、ピンから 25 ヤード圏内に押し込めれば、パーにできれる可能性がぐっと上がるので楽です。
バンカーからであれば、16% 程度の確率 (6 回に 1 回) でセーブできるので、「とりあえずグリーン回りのバンカーに入れてしまう」ことも考慮に入れます。もちろん、グリーン手前 30 ヤードなどに、中途半端な距離にバンカーが配置されていないことが前提です。
(2) グリーン回りなどにトラブルがある場合
欲を抑えて、ボギー狙いでレイアップします。基本は 2 オンの 2 パット。
統計的に確実に (平均的に) 3 打で上がれる距離は、ピンから 100 ヤード圏内ですから、この距離圏内にまずボールを運びます。
どう計算するかというと、仮にピンまでの残り距離が 240 ヤードとして:
- ストレスなくウェッジでフルショットできる距離が、
- 69 ヤード(58 度)
- 83 ヤード (54 度)
- 94 ヤード (50 度) であるから、
- 146 ヤード、157 ヤード、または 171 ヤード飛ばせるクラブで刻めばよい
ということがわかります。
あとは落下点周囲の条件や、風や高低差も絡みますが、160 ヤード程度のクラブで打っておけば多少打ちミスをしたり、飛びすぎても、そこからとりあえずグリーンに乗せるのは比較的易しいと言えるでしょう。この距離からだと、グリーンを外しても、寄せやすい場所に落ちることが多いはずです。
最悪、レイアップに失敗して 130 ヤードしか飛ばなかったとしても、3 打目が 110 ヤード前後になりますから、PW や 9番アイアンで打てます。
こうやってダブルボギーなどの最悪のスコアを回避して、傷を浅してプレーするのが、スコアメイクに大事だと思います。
パーやバーディーは自然と出てしまうものです。
しかし、ダブルボギーなどの痛いミスを、「バーディーで取り戻す」のはハンディキャップを持つプレーヤーには不可能です。だからこそハンディキャップがあるのです。
もちろん、ピンから 90 ヤード手前にクリークがあるという状況では、仕方なくそれよりも手前か、クリークを超えてレイアップしなくてはなりません。
フルショットのカバー範囲を増やすためにウェッジを追加するのは正解ではないか
「100 ヤード圏内なら平均的に 3 打であがれる」という統計値を見つけたときに、3 番と 4 番のハイブリッドを 1 本にして、代わりに 50 度のウェッジを追加しました。
この統計を見るまでは、240 ヤードで刻もうとするときは、「残りが 9 番や 8 番で打てる 120 ヤードに刻みたい」からと思い、120 ヤード打っていました。結果は、統計値の通りで、目論見通りにグリーンに乗ったり、乗らなくてダボになったりと。というのも、刻んで打ったボールが飛ばなくて、残りが 140 や 150 ヤードになってしまうと、そこから 3 打で上がるのすら難しくなります。
この数字に従って考えると、Par-5 でパーをとるには、3 打目を 100 ヤード圏内に運んでおいてやるのが条件と言えます。
逆に 150 ヤードが 3 打目に残った場合は、「何が何でもグリーンに載せなくてはならない」と強張らず、「パーとボギーになる確率が半々程度 」、とか「ここからは 3 か 4 打で上がれればよいのだ」と思っておけば、力まずにスムーズなスィングができるようになるのではと思います。
長期的な視点では、平均的に 3 打で上がれる距離を伸ばしていくと、コース戦略が立てやすくなるのだろうと思いました。加えて、チッピングとパッティングの確実性が増すと更に楽になります。そう考えると、もっとショートアイアンの練習をしなくてはならないなぁと思いました。
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