スィングのチェックポイント (2013年修正版)

再現性の高いスィング方法がいろいろとわかってきたので、以前書き留めた内容に加筆して、より完成されたチェックポイントを備忘録のために更新しようと思います。


スィングのチェックポイント
  1. 基礎体力
  2. グリップ
  3. ボールを置く位置
  4. アドレス
  5. スィングの始動
  6. スィング中に頭を動かさない


1. 基礎体力

いいスコアを出すには基礎体力は重要。特にブランクがあると、体力の変化でスィングは変わり、力強くふれなくなっているかもしれません。歩いたり走ったりして基礎体力をつけるといい感じです。特に「体幹トレーニング」がおすすめです。

2012年から2013年にかけて、どのクラブも1番手以上飛距離が伸びました。飛距離アップの主要因、体幹トレーニングだと思います。使用クラブは、Titleist 975D、Ben Hogan Apexのまま変わっていませんし、ロフトなどを立てたりもしていません。アプローチで飛びすぎてグリーンをオーバーしたり、ティーショットの飛距離も伸びるために今まででは考えられない地点から2打目を打つ機会が増えました。体幹トレーニングは、最初はこの2種目だけを毎日、1日2~3回行いました。


さらに体幹トレーニングは、副時的な効果があり、体調が劇的に改善されました。実は長年、頻繁に酷い便秘に悩まされたり、深く睡眠がとれないとか、炎天下を歩いていると頭痛がすることがあったりなど、けっこう体調が思わしくない波がありました。それが体幹トレーニングを初めてから、それらが一切なくなりました。内蔵の調子が信じられない程快調になり、短時間でも深く睡眠がとれ、炎天下でも頭痛がしません。実は、飛距離アップよりも、体調の改善の方が嬉しかったりします。

飛距離を伸ばし、良いスィングを再現よくするには、体幹トレーニングはマジでおすすめです!!!


2. グリップ

グリップは、スィングの最重要項目といっても過言ではありません。

正しいグリップをプロの写真などと見比べながらチェック。僕はインターロック派なので、ジャック•ニクラウスやタイガー•ウッズのグリップの写真を観察して真似をします。(グリップだけなら彼らの真似ができるはず)

さらにグリップを握る強さ (グリップ•プレッシャー) もまっすぐ飛ばすのに不可欠。10段階 (10が強い, 1が弱い) で4前後ぐらいがベスト。ゆるゆるグリップではクラブをコントロールできないので、左手の小指と薬指はしっかり握る。握力計で計測して、数値的にナイス ショットがもっとも出やすい強さを確認するとよいですね。

ボールが上手く打てなくなっているときは、無意識に握る強さが強すぎて、9や10になっていることがあります。



3. ボールを置く位置

個人差があるのですが、自分の場合はどのクラブもスタンスの中心よりも若干ターゲットよりに置くので安定。ドライバーはティーアップするので、さらに左足寄り。

いろいろ実験した結果、「左足のかかと右2インチくらいの延長線上」におくと、いい感じです。最適なボールの位置は個人のスィングでけっこう変わるようです。 

スタンスの幅は、ドライバーで肩幅よりもちょっと広いくらいがちょうどよさげ。広くしすぎると、悪いスィングになりがちです。体の回転を支えられる程度の幅であればOK。また、ボールに近すぎたり遠すぎたりするのもNGなので、調子がイマイチのときはいろいろ試してしっくり位置をさがすとよい感じです。

関連ページ 
(1) ボールの置き方 (2010年5月) 
(2) ボールの置き方 (その2): "Off the Left Heel" 
(3) ボールの置き方 (その3): 左耳におく


4. アドレス


アドレスの正否がスィングの正否に大きく関わります。自分の場合の典型的なエラーは、いわゆる「肩が入ってない」「ダウンスィングで、右肩がつっこむ」というやつらしいのですが、左肩がバックスィングで十分に回ってないみたいです。それをどうするとよいかというと、アドレスであごを上げることです。

以下は、シャンク病について書いていた記事で、中部銀次郎氏の解説を引用したものですが、再度引用します。
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しかし、名手も含めた多くのゴルファーのスウィングを見てきて、アドレスではあごを引いてはいけない—と私は思う。なぜなら、あごを引いたアドレスから、 バック・スウィングに入ると、左の上腕部があごに当たって(右利きの人の場合です)、左肩が十分に回らないことが往々にしてあるからです。自分では気づかないまま、ダウン・スウィングで右肩が突っ込んで引っかけボールになったり、大きなスライスを打ったりするのは、この左肩の回りの浅さに原因していること が、じつに多い。

だったら、どうしたらいいのか。アドレスしたとき、後頭部の毛をちょっと後ろに引っ張られたように顔をあげてみる。そうすると、あごがのどから離れ、ボールを 少し見下ろす形になるでしょう。これが、アドレスにおけるチェック・ポイントの第一点。試みに、この形をしてバック・スウィングをしてみてください。左肩 がすっとあごと首の間に入っていくのが体感できるはずです。

左肩が深く回せれば、ダウン・スウィングで右肩が突っ込んでくることも防げ、打ち急ぐことも起きません。ゆっくりとクラブが振れ、その分、クラブ・ヘッドも走ります。

(出典: 中部銀次郎 ゴルフはやさしい、第3回「アドレスで注意する点」より http://www.shueisha.co.jp/golf/g_top.html)
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アドレスであごを上げる(後頭部の毛をちょっと後ろに引っ張られたように顔をあげる) と、確かにバックスィングで左肩が回るスペースが十分にでき、すっと肩が入ってゆきます。

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5. スィングの始動

正しくクラブを握れて、構えることができれば、いよいよスィングを開始できます。一度クラブを動かし始めたら、わずか1,2秒で終わるスィング中に修正するのは不可能ですので、このステップがショットの正否を決めます。ゆえに、始動方向がしっくりこなければ、一度アドレスを解いて仕切り直すのも一つの手です。

自分の場合ミスが出始めると、どんどんクラブをインサイドに引き過ぎて、フックしたり、プッシュアウト、ダフりなど一貫性のないミスが多発しがち。平行棒をつかって、スィングプレーンに沿って、スィングを始動できるように練習します。

インサイドすぎる軌道↓ はNG。このように棒がよいガイドになるので、よくわかります。いくら「インサイド - アウト」にボールを打てば飛ぶ、とはいってもこれはやりすぎ。シャンクにならなくても、トップ、ダフり、右プッシュ、左フックなどあらゆるミスが暴発しやすいスィングになります。ゴルフの経験が長い方にけっこういらっしゃいます。
From アメ リカ シリコンバレー的ゴルフ研究所 (2)

反対に、アウトサイドすぎる軌道もNGです↓
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理想はちょうど、このポジションで、クラブのシャフトと地面が平行になるといい感じです!
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このポジションでだいたい、ハーフからスリー•クォーターの位置ですが、シャフトとプレーンが平行です。こういう感じになればインパクトで、ボールとクラブフェースがスクウェアになるので、(エネルギーの伝達がよくなり) 文字通りに飛びます。

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この練習をするには、リシャフトなどで余ったシャフトや、最近流行の平行棒 (2本で$15ドルくらいのやつ) を、構えたときのシャフトと同じ角度につきさします。これでスィングをしてみてください。また、棒をつきさす角度は、身長、手の大きさ、腕の長さ、クラブで微妙に変化させてください。

いきなりフルスィングでなく、チップショットやピッチショットなどの短いスィングから序所にはじめて、フルスィングにしていくと、超短期間で驚くほどの効果がでるとおもいます。シャンクにお困りの場合にも効果覿面。
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関連して、バックスィングを大きく振りすぎてややオーバースィングになる傾向があります。ドライバーのトップでシャフトが地面と平行になるかならないくらいが目安。逆にバックスィングが大きくならにように小さく抑えようとして、手首のコックが少なくなりすぎることがあります。このあたりの程度は素振りをよくして勘を養わないとすぐに忘れてしまいます。。。

関連ページ
(1) スィング軌道 (テークバック) の矯正 (2008年12月) 
(2) ジャック・ニクラウスによると「スィングの始動方向」が重要らしい (2009年2月) 
(3) シャンクに困っていませんか? (2010年7月)


6. スィング中に頭を動かさない

正しく構えられて、スィングの始動が上手くいけば、よいボールが打てる確率がぐっとあがります。しかし、スィング中に頭がうごいて、軸がぶれてしまうと、ひっかけたり、どスライスしたりとせっかくの準備が台無し。クラブを構えたときの前傾姿勢 (上半身の角度, the spine angle)を保ったまま力一杯振るといい感じ。これはフルスィングに限らず、アプローチに使うウェッジのハーフショットや3/4ショット、パッティング にも共通の全てのショットの基本事項。地道にパッティングやチップショットから、前傾姿勢を崩さないように打つ練習が必要。 


方法1

次の動画は以前ネタにしたTiger Woodsによる説明です。



↑のビデオの1分50秒前後ごろですが、下の連続写真のようにスィング中に緑の線のような前傾姿勢を保てるといいショットが打てます。Tigerは「自分の打ったボールを下から眺める感じ」を意識するのだとか。

From アメ リカ シリコンバレー的ゴルフ研究所 (2)

逆に下の写真はNG。スィング中に前傾姿勢が起き上がったりすると、ミスショットになっちゃいます。頭が上下しなくても、左右にぶれるのもNG。あくまでも前傾した姿勢を保つとミスになりにくい。
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個人的に、ロングアイアンやドライバーでは、よく頭が特に左右に動くことが多いです。 ショートアイアンなどでは少々動いても、軽くひっかけるだけですみますが、クラブが長くなるにつれてミスが厳しくあらわれます。

フルショットだけでなく、20~50ヤード程度の短いショットでも、ボールの行方を早く追いすぎて前傾姿勢が崩れて距離感が狂ったりとか。3フィート程度のショートパットもボールがカップに入ったかどうかを早く見たいために、前傾姿勢が崩れることがよくあります。 


方法2


"ミスになるときはインパクトで頭が動いており、ヘッドアップになったりしている。インパクトで顔を残すのに現実的な方法としては、唇が右肩にふれてスウイングするのがよい。女子プロの右肩上は口紅で汚れているのだとか。"


関連記事:


方法3

スィング中に頭を動かさない = 背筋を一定にする = 左ひざの角度を保つ

「スィング中に頭を動かさない」は、イコール「スィング中に背筋を一定に保つ」ということ。"Spine Angle" を一定に保つ、とよく言われるので、もっと正確に言えば、ボールに対して構えたときに曲げた背中の角度をキープしたままスィングする、こと。

特にドライバーでのミスは、スィング中にSpine Angleが変わり、インパクトで頭が伸び上がっているみたいです。

一つのヒントとしては、スィング中に左ひざの角度を一定にすることかも。というのは、調子が悪いときでも、極端なつま先下がりのライでも、クラブの芯に当たる球が打てることが多い。特につま先下がりのライでは、頭や上体がスィング中に伸び上がらないように、特に構えた時の姿勢を維持するように意識するのがよいのではないかと思う。それを、普通のスィングでも同じように意識すると、左ひざの角度をインパクトをちょっと過ぎるまでは、伸びきらないようにするとよいのかも。

下の写真は、YouTubeのビデオのスクリーンショット。

例1: Luke Donaldのバンカーショット


例2: Tiger Woodsのドライバーショット
*** 体重移動が大きいスィングの為、曲がった左ひざが回転しています。***



関連ページ
(1) スィング中に頭を動かさない方法 (2010年7月) 



スィングのチェックポイントのまとめ



1. 基礎体力: 
1日10分×2回の体幹トレーニング


2. グリップ:
プロのグリップの写真を真似る


3. ボールを置く位置: 
左足のかかと右2インチくらいの延長線上 (個人差あり)


4. アドレス: 
アドレスであごを上げ、左肩の回るスペースを設ける(後頭部の毛をちょっと後ろに引っ張られたように顔をあげる)


5. スィングの始動: 
クラブの始動方向を棒を使って確認


6. スィング中に頭を動かさない: 
インパクトで顔を残すのに現実的な方法としては、唇が右肩にふれてスウイングする




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