パットが異常にいいラウンド (27 パットとか) ができれば、いいスィングがなくても80が切れます。が、常に切ろうとなると、パターばかりに頼れません。
80 を切るには、ある程度ボールがまっすぐ、または 1 方向にボールが曲がるスィングが必要です。ドローである必要はなく、フェード/スライスボールでも全く問題ありません。僕はむしろ、フェードボールの方が安定してスコアが出せると思います。もちろん、あまり飛びませんが。。。怪我は減ります。
必要なのは
- 安定したスィング
- ティーショットを 200 - 220 ヤード確実に前に飛ばす
- アプローチショットをグリーン周りに運べる
- 30 - 80 ヤードなどの中途半端な距離から、確実にグリーンのどこかに乗せる。ピンに寄る必要はない。
- パター
- GIR 時に 2パットで上がれるようにする
- 3 フィートのパターを確実に決める
- コースマネージメント
- パーやバーディーよりも、怪我(ダブルボギー)を減らす
80 を切ろうというレベルになると、18 ホール中自然にパーやバーディーが出るものです。特に、Par-5, Par-3 はパーが取れやすい。警戒するのは、長い Par-4 で大叩きしないこと。
80 を切るための目標値
155 ラウンド、2790 ホールの統計を分析した結果からは:
- GIR >= 8 (パーオン 8 回以上 + 3 パットは 1 回まで)
- Scramble % >= 40% (パーセーブ 40% 以上, 8 GIR だと、4 回セーブ)
- DBW <= 1 (ダボ 2 個になるとしんどい)
が 80 を切る目標値になります。
もしくは、GIR + Scramble >= 13 で DBW = 1 が目安。
つまり、GIR が 9 個だと、Scramble が 4 個必要。ダボが 1 個で、ちょうど 7 オーバー。バーディーが出てくれるととても楽になりますが、あまり期待はしない方が無難です。
下の図は以前に似た分類 (Classification) をしたものです。ドットは実測値で、緑、グレー、赤の領域は、SVM Classifier で分類しました。横軸が GIR、縦軸は Scramble % (パーセーブ率) です。ちょっと赤の領域が厳しい感がありますが、グレーの領域でも赤ドットがあるのは、バーディーが出たおかげで 70 台のスコアになっています。
パーオン率 (GIR) が 33 % (6 回のパーオン) だと、かなりパーセーブ率をよくしないと 70 台になりません。数字にして 50% のセーブですから、12 回中 6 回というプロ並みな技が要求されます。
80 を切るマネージメント
スィングとパットがあれば、あとはコースマネージメント次第で 80 が切れるはずです。切れなくても、81, 82 とか、悪くてもそれくらいのスコアになることが多くなります。
Par-3 のマネージメント
Par-3 は GIR して、パーにしやすいホールです。ただ闇雲にピンを狙うと、ボギーどころかダブルボギーもしやすく、注意が必要です。ダボ 2 個でその日のゲームは終了になってしまいます。
例として、Stanford Golf Course の 17 番ホール Par-3 をあげます。グリーンは 2 段になり、右や手前は谷状になっており、このあたりに外すとボギー確定します。特にピンが右奥にあるときは、ピンを直接狙うのはお勧めできません(狙ってしまうケースも多々みます)。
逆にグリーン真ん中はミスの許容範囲も広くや、左奥は外してもチップしやすいです。
この Par-3 はピンが特に狙いにくいですが、基本的に 80 を切るのであれば、ピンは無視してグリーン中央を狙っていき、2 パットの 3 で幸せになるのが鉄則です。Par-4, 5 のホールでもグリーン中央を狙えば怪我がすくないです。
まずはグリーンは 4 分割して、どの番号に狙うか、どこが安全かを評価してクラブをえらびます。この場合は (2) が安全です。ピンが (2) に切られていればラッキー(バーディーチャンス)、それ以外は、2 パットで幸せになれます。
このホールでいうと、(2) を狙うには、手前の 145 ヤードのバンカーをこさなければなりません。なので、ざっくり 155~160 ヤードを飛ばせばよい計算です。
大事なのは、「平均して 155 ヤードは飛ぶクラブを選ぶ」ことです。ナイスショットした時のクラブよりも、+1 番手が目安です。
ありがちなのは、「ナイスショットをしたときに 155 ヤードを飛ぶクラブを選ぶ」とほぼボギーになることです。5 番でうっても、6 番で打っても、演技点はつきません。自分の飛距離を正しく評価して、たとえ他人より 2 番手大きくても、そのクラブで打たねばなりません。
なので、僕だと 5 番アイアンで打ちます。芯を食って 170 ヤード飛んでも左奥は寄せやすいので、これが最適なクラブなはずです。6 番アイアンだと、10 回中、9 回はショートするでしょう。
5 番アイアンだと、ちょっとあたりが悪くてもバンカーは越えやすいでしょうし、ちょっと左にひっかけても比較的簡単なチップショットが残ります。パットは 30 - 40 フィート残るかもしれませんが、それでもピンを直接狙うよりも、パーになる確率は相当高いはずです。
80 を切るには、攻めるより、怪我を防御し、守りに徹するのが得策です。
Par-5 のマネージメント
Par-5 は比較的パーにしやすいホールなので、ぜひ 3 オン 2 パットにしたいところです。80 を切れるくらいだと、飛ぶ人は Par-5 は 2 オンしたり、グリーン周りまで届いたりします。それは大きなアドバンテージなのですが、ハザードが多いホールは失敗しやすいです。
よく見るパターンは、
1 打目: ドライバーで飛ぶだけ飛ばす
2 打目: ウッドで飛ぶだけ飛ばす
3 打目: 残り 40 ヤードをざっくり
4 打目: グリーンに乗る
1 打目もちゃんと飛べばいいのですが、木の中や、バンカーに入れると途端にボギーやダボを覚悟しなくてはいけなくなります。
(Spyglass Hill, 7 番ホール, 480 ヤードの Par-5)
Par-5 は丁寧にグリーンセンターから逆算して、プレーするべきだと思います。自分の場合だと、100 - 110 ヤードの範囲からだと、Par-5 は 2017 年の統計では 20% がバーディーになります。これだと PW のフルスィングができるし、ちょっと手前にレイアップになっても、最悪 8 番アイアンくらいで打っていけます。
ティーショットは、左のバンカーには入れたくないです。そうすると、3 打目の地点から、バンカー手前までは、170 ヤード。これは 2, 3 番のハイブリッドや 5 番ウッドの軽打で簡単に運べるはずです。
そうすると、1 打目は 200 ヤードも飛ばせばよいことになり、3 番ウッドを安全に打っていけばいい。飛ぶ人ならば、5 番ウッドでもいいはずですが、とにかく左のバンカーに届かないクラブを打ちます。
注意点として、Par-5 はグリーンの傾斜が難しいことが多いので、事前にグリーンの傾斜を調べておくのも重要です。
3 打目が 150 ヤードとか残ってしまったときは、Par-3 と同じく打ちミスを考慮して、ちゃんとあたったら 155 ~ 160 ヤード飛んでしまうクラブを選んで打った方が結果がいいでしょう。
3 打目については、Par-3 のマネージメントと同様です。
Par-4 のマネージメント
Par-4 も Par-5 と同じくホールから逆算します。
まずは 2 打目のアプローチをどこから打ちたいかを考えます。下のホールは、400 ヤード以上ある打ち上げの Par-4 ですが、2 打目を 170 ヤードの地点から打ちたいとします。実質このショットには、190 ヤードくらいのクラブが要求されます。
そうすると、ティーショットは 220 ヤードは必要になります。するとドライバーを打っていかないといけません。
仮に、220 でなくて、190 ヤードだったとしたら、3 番ウッドでいいはずです。ティーショットはホールの長さでなく、アプローチをどの地点から打ちたいか、ある意味でどこにティーショットをレイアップするかによって決めるべきです。
特に難しい Par-4 の場合、グリーンの周りにもっていければよしとします。とにかくスコアカードに、6 をつけないことだけを考えます。
アプローチに関しては、Par-3 のときと同じような考え方をします。
グリーンも4 つに分割します。仮に (1) にピンがある場合、190 ヤード離れた地点から、こんなところは狙って落とせません。(2) を狙うべきです。
- ナイスショットすると、(2) にオン(ちょっとピンまで遠いけど 100 点満点)
- ちょっとスライスすると (1) に見事オン (ミスショット)
- ちょっとショートすると、(3) にのる (ミスショット)
- ちょっと左に外すと、チッピングができる(グリーンに乗ったあとも転がるスペースがある)。グリーン左のバンカーでも OK
- (4) の領域がないグリーンです。右手前のバンカーに外すと厳しい。
ここでは、(1) を狙って、ショートしたり、右に外すと、ボギーにできたものが、ダブルボギーを覚悟しなくてはいけなくなります。
あくまでも、ダボをしない戦略が大事です。80 を切ろうというレベルなら、無意識のうちにパーやバーディーが出てしまいます。
関連して、ティーショットを意図したように打てなかった場合、つまり TSIP (Tee Shot reasonably In Play) にならなかった場合、無理にグリーンを狙うのは危険です。個人的な話ですが、2017 年の統計で、Par-4 で、TSIP でない場合のパーオン率は 2 % でした。逆に、50% くらいがダボになっています。Par-5 のホールでも然り。無理せずボギーオンを狙いましょう。
木の後ろ、バンカーの中、足首までつかるような深いラフの場合などは、仮にハイブリッドがちゃんとあたったら乗るような、 残りが 180 ヤードないような範囲であっても、グリーン手前に安全に刻んで 3 オン 2 パットに切り替えるべきです。特に難しいコースでは、こうしたマネージメントが要求されます。
* Par-5 を実質 Par-4 としてプレーできる飛距離があれば、Par-4 と同じようにプレーしたらいいというか、Par-5, 4 という区別は不要といえます。
0 件のコメント:
コメントを投稿