アプローチのシャンクを修正するには(3): 前かがみにならないように構える

またもや、チップ/ピッチショットでのシャンクを修正する方法です。これまで、ボールの置く位置とバックスィングを検証しました。今回は、アドレス。
  1. ボールを置く位置 (その1でカバー)
  2. アドレス (今回の焦点)
  3. バックスィングの方向 (その2でカバー)




「その1: ボールを置く位置」の記事では、「インサイドアウトの軌道が悪い」と結論しましたが、実際は「アウトサイドインの軌道、または右肘が伸びるのが早い」のが原因でした(実は間違い)。ボールを置く位置および、バックスィングが正しくても、まだミスをします。そうすると悪いのは、やっぱり間にくるアドレスかなと疑ったのが今回の動機です。


結論としては下の図のようになります。

アドレスで修正したかったポイントは「体重のかけかた」です。

私は、アドレスが前かがみになりがちで、体重が最もかかる部分が足の指の間接あたりになります (左図)。すると、スィング軌道はアウトサイドインになりがち。何かで体がボール方向に引っ張られている状態で、スィングするようなものです。ウッドで酷いスライスが出ることがあるのはこのせいかも。

「体重のかけかた」を修正するには、1) 顔を上げて、2) 背筋をちょっと立てて、体重が足裏に均等にかかるようにしました(右図)。あとはアドレス修正前と同じ感覚でバックスィングをすると、いいチップ/ピッチショットが飛び出すようになりました。クラブを振っていて、土台の安定感が増したのがわかりました。

アドレスを修正して、練習場で200球くらい打ちました。意図的に打ったのを含めてもシャンクは10球未満。前は50球打ったら、10-15球、悪いときは20球はシャンクをしていたので、かなり改善されました。シャンクの確率が20~40% → 5%未満に激減。さらに、正確性が増し、打っていて安定感が良くなった気がします。。。。明日になったら元に戻っていたりして。

逆に、アドレスを前かがみにして、意識してアウトサイドインでクラブを振ると、シャンクショットを"いい感じ"で再現できます。やっぱ、アドレスが諸悪の根源だったのでしょうか?

同様の修正でフルショットが目論見通り安定するかは試していませんが、50ヤード以内のSWのショットはいい感じです。18ホールで50ヤード以内のショットは50-70%を占めるので、フルショットが、メロメロでもスコアになるかも。。。という甘い期待。




実はこのアドレスの修正は昔、以下の中部銀次朗氏の記事を引用して、言及していました。「顔をあげる」理由は、バックスィングで左肩のスペースを作る効果と、アドレスが前かがみになりすぎないようにする効果と2つあったりして。。。?


”しかし、名手も含めた多くのゴルファーのスウィングを見てきて、アドレスではあごを引いてはいけない— と私は思う。なぜなら、あごを引いたアドレスから、 バック・スウィングに入ると、左の上腕部があごに当たって(右利きの人の場合です)、左肩が十分に回らないことが往々にしてあるからです。自分では気づか ないまま、ダウン・スウィングで右肩が突っ込んで引っかけボールになったり、大きなスライスを打ったりするのは、この左肩の回りの浅さに原因していること が、じつに多い。

っ たら、どうしたらいいのか。アドレスしたとき、後頭部の毛をちょっと後ろに引っ張られたように顔をあげてみる。そうすると、あごがのどから離れ、ボールを 少し見下ろす形になるでしょうこれが、アドレスにおけるチェック・ポイントの第一点。試みに、この形をしてバック・スウィングをしてみてください。左肩 がすっとあごと首の間に入っていくのが体感できるはずです。
左肩が深く回せれば、ダウン・スウィングで右肩が突っ込んでくることも防げ、打ち急ぐことも起きません。ゆっくりとクラブが振れ、その分、クラブ・ヘッドも走ります。”

(出典: ゴルフはやさしい、第3回「アドレスで注意する点」より http://www.shueisha.co.jp/golf/g_top.html)





関連記事:

アプローチのシャンクを修正するには(1): セットアップの検証
アプローチのシャンクを修正するには(2): バックスィングの検証
シャンクを直す(治す)ために正しいバックスィングをするためには、アドレスでアゴを上げる


シャンク矯正法も、開始から記事が増え、間違った記述など多々ありますので、どこかでまとめないといけないな。


余談ながら、Shorelineのショートゲーム練習場は自分でボールを持ち込めば無限に無料で練習できるので助かります。深いラフ、unevenなライ、バンカー越え、木の裏など、多種多様のライで練習できるのもいいっす。





☆ 追記 (2009年5月) ☆


実はシャンクを直すのは、(1) グリップ、(2) セットアップ を修正した後に、スィングの始動を直すとよいかもしれません。

この元々の記事で書いている「バックスィングの形」は単なるスィングポジションを真似しているだけであり、言い換えると「他人の容姿にあこがれて、真似をしている」類いのことにすぎないかもしれません。



私がシャンク病を患っていたとき、または今でもスィングの調子が悪かったり、ミスの傾向がバラバラだったりするときは、極端な「インサイドアウト」の軌道が原因のようです。

それをジャック・ニクラウス (Jack Nicklaus)が「スィングで最も重要な部分」と指摘するように、「スィングの始動」を修正してやれば、驚く程シャンクが直り(+即効性が高い)、また飛距離と正確性も増すでしょう。


この結果としては、次のようなものです:
  • ドライバーからウェッジまで発生していたシャンク病が解消した。

  • ドライバーの飛距離が増した: 2008年初頭まで最大飛距離が210ヤードがせいぜいだったのが、最大250~260ヤードまで(たまに)飛ぶチャンスが出ました。現在ドライバーは、1998 - 2001年頃に製造されていたTitleist 975Dという古い道具を使っています。

  • Par-5の2オンが狙えるチャンスに遭遇できる。チッピングが上手くできれば、「タップイン・バーディ」も可能。

  • アイアンのインパクト、および飛距離も増した。尚かつ、ターフが飛ぶようになった。

  • ドライバーのスライスが解消。ドロー系のボールに変化。

  • チップやピッチショットが、以前よりも距離が出過ぎで距離感を修正する必要が出る。

  • (注意が必要なのは、ロングゲームがよくなっても、結局パターとチップがしっかり打てないと、スコアに大した変化は期待できません。。。)




(以上、追記です)


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